投稿の背景
タイトルのようなキーワードで問い合わせをいただくことが最近増えてきているのでここで取り上げようと思います。
OCIのDBサービス、RDSのどちらかのサービスに移行するためや、マルチクラウド環境でのデータ連携を今後想定される方が多いのかなという印象です。
実はOracleの製品機能としても、このユースケースに対応できるような技術が最近拡充されました。
この記事で取り上げるGoldenGateの最新機能をOracle Databaseの最新パッチを適用することでよりリアルタイムなデータ連携を実現することが容易になったので紹介しようと思います。
リアルタイムデータ連携の方法
データの常時連携やデータ移行をリアルタイムで行うには
OracleとしてはやはりGoldenGateが推奨になります。
データ移行という観点ではZero Downtime Migration (ZDM)やOCI Database Migration Service (DMS)を活用することでGoldenGateをより手軽にご利用いただくことも可能です。
こういったツールやサービスも含めてGoldenGateはOCIのサービスであるBaseDB、ExaDB、AutonomousDBに接続してデータの抽出(Extract)、データの適用(Replicat)を構成することができます。
そして最近のGoldenGateとOracle Databaseの機能により、
RDS for Oracleに対してもExtractが可能になりました。
厳密にいうと以前からも一部の環境では可能だったのですが、構成上の制限がなくなったという表現になります。
GoldenGateによるRDS for Oracleからのデータ抽出のこれまで
GoldenGateによるRDS for Oracleからのデータ抽出ですが、実は非CDB構成であれば以前からサポートされていました。私自身、2022年頃にとあるお客様からRDS for Oracleの環境をお借りしてデータの抽出が確認できることを確認しております。
しかし、このデータ抽出はRDS for OracleのCDB環境では実行できませんでした。
GoldenGateがPDBのデータを抽出する場合、CDBルートにアクセスしてCDBの共通ユーザを
作成する必要があったためです。
RDS for Oracleではサービスの性質上CDBにアクセスすることができなかったので、対応できなかったということになります。
なお、Autonomous DatabaseもCDBにアクセスすることはできないですが、
Oracle側で”ggadmin”という専用ユーザを事前に用意しておくことでデータ抽出ができるようになっていました。
GoldenGateによるRDS for Oracleからのデータ抽出のこれから
さてやっと本題です。最近のGoldenGateはどうか。
実はCDBの共通ユーザは必要なく、PDB内の個別ユーザのみでExtractが可能になっています。
つまりRDS for OracleのCDB構成においてもGoldenGateはサポートされるということですね。
これはGoldenGate 21c以降で追加されたGoldenGate per-PDB capture modeを利用することで可能になります。私も手持ちの環境で実際にPDBのユーザのみ作成して試してみましたが、
PDBユーザのみでデータ抽出することができました。
注意点としてこの機能を利用するためにOracle Database側も
ある程度最新のバージョンである必要があります。
RUでは、Oracle Database 19.23.0.0.240416以降であれば実行可能です。
19.21、19.22のRUでも個別パッチ35364793、33368352を適用することで可能です。
さいごに
長くなってしまいましたが、GoldenGateはRDS for Oracleだけでなく様々なデータベースや
データソース、データストアに対応しています。
GoldenGateの接続については下記ページにCertificatitonの情報がまとめられていますのでぜひご確認ください。
https://www.oracle.com/integration/goldengate/certifications/
様々な接続先に対してリアルタイムにデータを連携することができるのがGoldenGateです。
GoldenGateについての詳細が知りたい場合は下記スライドも参考になりますのでぜひご確認ください。
kyodatabase.com 
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